植林する木の種類


植林しようとしているゲレンデ跡地は、表土が流出して地盤の赤土や砂礫の斜面が広がり、養分が無い荒廃地となっていることから、パイオニアプランツであるヤシャブシとヤマハンノキの種から育てた苗を植林しています。パイオニアプランツは、根に根粒菌が付いて空気中の窒素を固定して栄養として成長することから、荒れ地に強い植物です。

ヤシャブシ

 カバノキ科の落葉低木または小高木。大きなものは高さ5メートル以上になる。葉は卵状楕円(だえん)形で細長く、側脈は20~26対、縁(へり)に重鋸歯(じゅうきょし)がある。また、よく似た別種ヤシャブシよりも細く、側脈の数が多い。雌雄同株。4~5月に開花する。果穂は長さ1.5センチメートル、球果状になる。堅果に翼があり、風で散布する。日当りのよい谷筋の斜面などに生え、北海道と本州の日本海側に分布。やせ地でもよく生育するので、砂防用に植えられる。また、はげ山の緑化樹にもする。ヤシャブシとヤマハンノキは、パイオニアプランツと言われている。


ヤマハンノキ

 カバノキ科の落葉高木。葉が丸いので、マルバハンノキともいう。高さ20メートルに達する。樹皮は褐紫色を帯び、滑らかで横長の皮目がある。葉は互生し、ほぼ円形で縁(へり)は浅く5~8裂し、鋸歯(きょし)がある。春に開いた葉の多くは、夏に緑色のまま落葉する。雌雄同株。雌雄両花序ともに前年秋から枝上に現れ、早春に開花する。堅果に狭い翼がある。川原や山地の谷筋に生え、北海道から九州にかけて分布する。全体に密に軟毛のある変種をケヤマハンノキという。